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歪みの世界

第1章 プロローグ

いやいや、可笑しいだろ。
前半は、照れ臭くもあったが嬉しかった。が、後半の守ってあげたくなる様な雰囲気は俺自身無いと思う。
「じゃあさ、俺は?」
「へっ…?えーっと、智貴は顔は良いし勉強も運動も出来て兄である俺も鼻が高い」
「ほ、他は?」
「気が利くし、思い遣りもあって自分に素直とかかな」
「あ、ありがとう」
智貴は照れている自分を誤魔化そうと、コーヒーをイッキに飲み干した。


俺は、この時思いもよらない事が起きるなんて思いもしなかった。
いや、違う。何時も通りの日常が当たり前の様に送れると思っていたからだ。

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