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Hな片想い♡

第14章 過去

「なんとなく話したかったんだ」


俺は優しい嘘を選んだ
れんを傷つけたくなかった


「……嘘」

「え?」

「祐介の嘘つき」


突然として、
悲しい顔をし始めたれん


「嘘じゃないよ?
本当に話したかった」

「嘘だよ…」

「なんでそんなこというの?」

「だって祐介、
何もないのに呼んだりしない
メールとか電話とかで済むじゃん!」

「それは気分なんだよ」

「祐介そんなに馬鹿じゃないもん!
……それに、声が変わるんだよ」

「声?」

「嘘着く時、
声が少し高くなる」

「え……」


そんな癖、
自分でも知らなかった


「……昨日のも聞いてたんでしょ?」

「えっと…」


ここまで来たら
もう嘘を通せない

俺が嘘を選んだから
その嘘は優しい嘘ではなく
かえって傷つける嘘になった

これ以上は傷つけたくない


「…ごめん、聞いてた」

「やっぱりね…
誰にも言わないでくれればいいよ?
私の不注意だったし」

「誰をおかずにしてたの?」

「……それは」


それはなんだ?
頼むからほかの男は嫌だ


「絶対に言わない?」

「うん」

「祐介口軽くないから大丈夫だよね
こうしてあってることも全然広まらないし」

「…うん」

「…彼氏」

「か、彼氏がいるの?」

「うん、同じ業界の人で
毎日忙しいから中々
相手にしてもらえないけど」


そりゃそうだ
こんなに可愛くて性格もいい

もてないはずがない
彼氏がいないはずがない


「…それじゃ帰るね」

「まてよ」

「え?」


この後、俺はとんでもないことを
しでかしてしまうなんて
お互い知る由もなかった……

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