真っ赤な家庭
第5章 松本 圍
取調室の椅子に腰を掛け一課の連中に何故、面会室に居たのか質問されたが、加代子と林さんの身を考え
あえて本当の事情は話さず、
"今回のヤマで加代子に聞きたいことがあり、一匹狼の俺がいることで少しは話しをしてくれるのではないか"
ということにして、あとは本当の事を話した。
その後、林さんが突き落とされたというのは警察内部で大事件となった。
監察官まで出てくることになってしまった。
明日早速呼び出しをくらうだろう。
唯一の救いは林さんの意識は無いが生きていることだ。
林さんの為にも、どうか助かってほしい。
加代子の為にも…
そんな気持ちを抱えながら夜の街へくり出した。