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ベッドの上だけの彼女

第1章 セフレの関係

賢太は、私にきかれたくないのか、
トイレの方にしゃべりながら移動した。

笑い声が聞こえてきた。

私にはベッドでしかむけてくれない、笑顔を、彼女にはいつも向けているんだ。

賢太が、電話が終わって、こっちに戻ってきた。


「いまの、彼女?」


なんだか機嫌がいい賢太に話しかける。


「よく、彼女にばれないね?」


嫌みのつもりで言ってやる。


でも、賢太は微動だにせず、答えてきた。


「まあね。うまくやってますから。」

そういって、いそいそと着替え始めた。

「もう、行くの?」


私が尋ねると、頷く。

「うん。これから、彼女と会うから」


「ふーん?」


賢太は、ちゃっちゃと着替え終わると、鞄を手にした。


「また、連絡する。」

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