テキストサイズ

ベッドの上だけの彼女

第1章 セフレの関係

「デミグラスソースハンバーグの、スープセット。あと、コーヒーひとつ。」

「かしこまりました。」


お客さんからオーダーをとって、厨房に戻ると、先輩が私に、話しかけてきた。

「ねえねえ!いま、中澤くんと、話してたんだけど、2人は付き合ってはいないんだ??」


「え?」

いきなり、そんなことを言われて、混乱した。

なんで、そんな話し?


「いや~2人、仲がいいからさ。てっきり、付き合ってるのかと思って前から気になっててさあ。さっき佐倉さんがオーダーとってるときに聞いたの中澤くんに。ねえ?」

先輩が、目の前にいる賢太に、尋ねた。

賢太と、目が合った。

いつの間に、そんな話になってたんだろう?

私は、確かにここでは、いまも賢太と、仲良くしてる。ここでは、バイトの仲間として。セフレてことは、秘密だから。私たちの様子を見て、付き合ってるようにうつってたんだろう.....

賢太は、私から目を離して、先輩に笑いかけた。

「あはは、ちがいますよ。さっきも言いましたけど、ほんとに
佐倉とは、バイト仲間ですから。」


「なんだ、ほんとにちがうんだあ」


そんな2人の会話をきいて、胸がチクリと痛んだ。

"ほんとにちがう"って、確かにちがうんだけど、そんなあからさまだと、ショック受けるよ......

ストーリーメニュー

TOPTOPへ