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「え？？あのこが？？中澤さんの？初めて見た！かーわいい！」

はしゃぐ先輩をよそに、私は心がざわついた。

確かに、初めてみたけど、かわいい。
私は、到底かないそうにない子だ。

楽しそうにしゃべる２人を初めて、生で見て、落胆した。


賢太、すごい優しい笑顔を向けてる。


先輩は、ん？て顔をして私を見てきた。私、嫉妬心顔に出てる？


「そいや、なんでいままで彼女こなかったの？彼女いたんだよね？」


私の心配はまったく必要がなかった。先輩は、２人に夢中だった。

「あー」


私は、さっきの説明をまた始めた。


「なんか、知り合いだとかそういうのに自分が働いてるとこみられたくなかったそうです」


そういうと、先輩は納得した。

「あ～いるいる、たまにそういうひと。べつにいいじゃんね。中澤さん、せっかくかっこいいとこ見せれるのにもったいない。」


......だって。そういってたんだもん。

私は、さっき抱いた疑問を考えていた。
なんで、来たのか。

先輩も、同じ疑問をもったみたいだった。

「あれ？それなら、なんで、いま来たのかな？もう終わりだから？」


首をひねっていた。


「ちょっとちょっと。佐倉さん、中澤くんお客さんのとこいったなら、佐倉さん、これ洗って。」


料理長に呼ばれて、まだ様子が見たかったけど、私は、厨房に入った。


まだ、見てたかったのに。