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適当詩

第1章 1

「煙突」

寂れた空に

伸びるコンクリートの筒は
まるで

あんたの煙草のようね

仰向けの俺がくわえた

煙草を

指で弾いて

いうお前を

煙突から

放り込んで

おそらく

煮立っている

あの液体で

ぐつぐつと

骨まで柔らかくして

食らってみては

どうか



そんなとき

圧力鍋が

ぴーと吹く

日曜日の午後


煙突から出た煙が

せめて

鯨にでも見えたら

お前は

納得するんだろうか




おわり。

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