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適当詩

第1章 1

「鉛筆」

削って

削って

先を尖らせ

紙に

突き刺すように

抉るように

切り裂くように

描け


お前は

それで

何を生むか、殺すか

そんなことは

知らない


今でも

そこに

お前が描いた

絵が

飾られ

羞恥にさらされている


丸くなった鉛筆が

今もお前のポケットにあるといいのに


俺が用意した

このカッターで

削り取ってやるのに


黒炭の多い

その鉛筆で

お前の脳にあるものを

全て吐き出させてやるのに


お前の目で見ているものを

全て白日にさらしてやるのに


お前が

喜びに

もだえ苦しむ姿を

俺にくれないか



おわり。

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