
初恋
第1章 Encounter
苺は何も言わずに私の手を握り保健室をでた。
初めて人の手の温かさが分かった。
手を握られる事がこんなに落ち着くなんて。
人と関わるのも悪くないなと思った。
「今の・・・」
「え?」
「今の!滝本 蓮司じゃない!」
「誰それ。」
「この前、詩音に話たじゃないの!
1-Aにすっごいかっこいい人がいるって!」
あぁ。だからなんとなく見たことあるのか。
「っで?」
「っで?じゃないわよ!あんな間近で
見れるとは思わなかった!」
苺はとてもテンションが上がっていた。
そんな苺を見ていたらなんだかおかしくなってきた。
「ふふ...」
「・・・・・・・・・・」
「どうしたの?」
「いま・・・笑った・・・?」
「あっ。ごめんなさい。」
「じゃなくて!ちゃんと笑えるじゃん!」
「あっ・・・・・・。」
笑ったのなんかいつぶりだろう。
苺の隣はすごく落ち着く。
「よし!今日は今からサボって遊びにいくぞー!」
「えっ!?」
苺は私の手をとり勢いよく走って
教室に鞄を取りに行きゲームセンターへ向かった。
いっぱい遊んで帰りは家まで送ってもらった。
「じゃあね!又明日学校で!」
苺は走って駅の方へ走っていった。
「うん。また明日」
