とある隠れ変態の物語
第4章 お昼寝は子猫に囲まれて
オレ、後ろからされるの一番弱いからな……。
大事なことだから何回でも繰り返すけど、首筋にかかる吐息とか香りとか体温とか!
分かって欲しい、確かにオレは変態の極みみたいなやつだけど。
侑斗さんがっ、
こんなにも人をくらくらさせるようなものを、たゆたわせ続けるのが悪い!!
「なーおき」
「何ですか?」
「べろちゅーして」
「っ!?」
また、そうやって人を動転させる。
いとも簡単に。
「ちゅー好きなんだよ」
「……いや、オレも好きですけど」
少し眠くなりつつあるから正直今じゃないかなって思う。思う……
いや、いやあのね!嘘!
そんなに冷静じゃない。
しっかり寝て体力つけてからの方ががっつりできるってだけで。
今したくない訳では無いよ!?
むしろしたい位で。
「ほら、早く」
くすくす笑いながら囁く侑斗さんは相変わらず楽しそうで。
それはまるで……
煽られているようで。
ベッドを小さくきしませて、体の向きを変えた。