とある隠れ変態の物語
第5章 素敵な休日の後の学園も素敵だった。
「なら、羽恋も名前で呼んでくれる?」
もうここが学校とか、関係無い。
羽恋と戯れるのにそんなの気にしてたら勿体無いでしょ?
「な、な、尚輝……」
「ん、よくできました」
ふわふわの髪に指先を絡めて、くすぐったそうな羽恋に本日何回目かのときめき。
もうね、あれだ。ずっとこうしてたい!あわよくばハグしながらこうしてたい。
下心ばりばりですが何か問題でも?
「尚輝はいつなら空いてるんだ?」
「オレはいつでも。今週の土曜日とか?ちょっと急だけど」
「その日ならオレも空いてるぞ!こんなに早く願望が叶うとは思わなかった」
素直に喜んでくれるその様子がたまらない。こんなに無邪気な生き物はいたんだね。
「ふふ、オレだって羽恋から誘ってくれるとは思わなかった。……あぁ、ジャムが落ちるよ?」
「え?ひゃわわっ」
慌ててまた手についてしまったジャムを今度は自分で舐めあげる。ちゅぱ、という音が絶妙になまめかしかった。