とある隠れ変態の物語
第6章 エンジェル羽恋と初デート
「ねぇ、
その子何だか見覚えがある気がするんだけど気のせいかな」
その笑顔を見た瞬間確信した。
あぁ、ばれてる、って。
それでもはぐらかさなければならない時ってあると思う。それが今だ。
「当たり前だよ。この子は羽恋の親戚。本当の兄妹みたいにそっくりでよく間違えられるんだって」
「へぇ?」
うん
ばれてる、ばれてる。
でも多分隣の男子にはばれてない。
だから意地でも誤魔化す。
「そうだったのか。いやー、実はオレ舞亜のファンだから、舞亜だったらどうしたもんかと思ったんだけど」
「そうなんだ。羽恋のファンなら間違えちゃダメだよ。ねぇ?」
誤魔化して見せる。
その為なら何だってする。
羽恋のやわらかい髪に頬をすり寄せて、唇を落とす。
腰に腕をまわして、いかにも細く見せて女の子に見えるように。
同意するように小首を動かすのを確認して、
「ねぇ、そろそろこの子と二人にしてくれないかな?」
やりたいことがあるんだ。
ふわりと微笑んで、 ニーハイとベロアのスカートの隙間に指を這わせた。
まるでその後のお楽しみを匂わせるかのように。