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D-カノ!

第1章 本田 圭介

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「…。」

なんでこんなことに、なったんだろうか。

(え?一人暮らし?明日は、休み?もう暗いし…泊まっていって!おばあちゃんを送ってきてくれたお礼よ!)

そっから、おばあちゃんやらお父さんらしき人やら色々でてきて、そっちだけで話が、進んで…。

「よ!」

「あぁ、凜ちゃん。」

この子は、ざ・ギャルの小谷 凜。(こだに りん)

俺よりちょっと年下で、中学二年生らしい。

「ごめんな、なんか。うちの家族なんでも強引だから。」

「いや、どうせ俺道わかんなかったし、泊めてもらえてありがたいよ。」

「なら、いーけど?」

いきなり態度が急変した。

起こってる?

「ごめん…当てずっぽうでもいいから帰ればよかったな。」

登山部に所属している俺にとって、迷子になってから動くことほど、怖いことはない。

「違うんだよ。今、家族全員そろってるから空き部屋がないんだよ。それで、おまえと同じ部屋で寝なきゃなんねーことかななるかもしんねーんだよ。」

言葉遣い男じゃん!

「そっか。じゃあ、俺違う部屋に…は図々しいな。凜ちゃんが違う部屋にいくのもお門違いだしな。」

「…違う部屋にいくのは、まずい。」

…は?何が?と、きこうとしたけど、丁度夜ご飯によばれたので後で聞くことにした。

夜ご飯は、お鍋だった。

「けーちゃんは真ん中座って!」

なぜか俺は、凜のお母さんにけーちゃんという、あだ名をつけられた。

いや、学校でもよばれてるんだけど。

「…なんか、いきなりスンマセン。」

「いーのよ。だから、お礼よ。お礼。あ、今日寝るところだけどね…」

「り、凜ちゃんの部屋ですか?」  

「えっ…なに、りーちゃんと寝たいの?」

「え?ちがうかったですか?」
 
「けーちゃんはお父さんと一緒に寝てもらおうとおもってたんだけどね。」

「あ、じゃあお父さんと…」

「いや、いいの!照れないで!りーちゃんと一緒にねてもらうわ♪」

「あ、いや…」  

「みんな聞いて!けーちゃんがね、りーちゃんと一緒に寝たいんですって!」

わぁっと、歓声があがり、いいんじゃないかとみんな口々に言う。

席の端では、凜ちゃんが、俺のことを睨んでいた。

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