KURO
第2章 それは突然に
俺は、自分の部屋に行き、
クロの元にかけよる。
「クロー…明日からお母さんたち旅行に行くみたいなんだ」
クロを持ち上げて
俺は、ベットに腰を下ろす。
「だけど、俺。クロと一緒だから寂しくねーよ?」
そう言って、にこっと笑うと
クロは、「ニャー」と言いながら
ペロペロとまた舐めてくる。
主に唇に。
「あぁ、もうクロ!俺の嫁になれ!!…ってクロは、オスか」
つか、そもそも猫だし。
何言ってんだ、俺。
「ニャー!ニャー」
そう言ったら、クロは
めちゃくちゃ嬉しそうにしっぽを振っている。
「そんなに嬉しいのか?クロ、おいで!」
ぎゅっと優しく包み込んだ。
温かい…。
この時、
俺は、幸せ過ぎて
これから予想もしないことが
起きるなんてあくまで考えていなかった……。
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