KURO
第2章 それは突然に
「よー、遥!」
そんな声が聞こえたと思ったら
毎度のように、
何故か玄関前で待っている隼人。
「何でいるんだよ」
「んーいつものことだし別にいいじゃん。行くぞー」
「はぁ…」
俺は、ため息を吐く。
朝からよくそんなハイテンションで
いられるよなー…。
そう、感心しつつも
一緒に登校する。
――――……。
「はるかー。メロンパン買ってきてー」
「はっ?またかよ」
昼休み、またコイツに
こき使われている。
それも毎日毎日。
本当ストレスが溜まっていく一方だ。
あっ、残念なことに
ちなみに隼人とは、同じクラス。
「早くー」
「チッ。…自分で行けよ」
「んー?なんか言ったかな?」
「何も言ってねぇよ」
隼人から、お金を渡されて
方向転換し、購買に向かう。
あーもう、早く家に帰って
クロに癒してもらいたい…。
こういうのって断れば
いいと思うけどそうしたらそうしたで
後が怖いんだ。
頭ん中、考えていると
「ちょっと、あんた」
そんな声が聞こえ、
すると、三人の美人さんが俺を取り囲んでいた。
多分、先輩だ。
「は、はい…?」
こーいうのは、大概わかってる。
「あんたねぇ、隼人くんに慣れなれしいのよ!一緒に毎日登校して何様のつもり?」
あぁ?と言いながら、近くにあったゴミ箱を
蹴る美人さん。
「い、いや…アイツは、ただの幼なじみ…」
「ア、アイツですって!?隼人くんをアイツ呼ばわり!?」
ビシッと音が立つような感じに
怒鳴ってくる。
あぁ、女子って本当怖い…。
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