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君がいるから

第4章 強引に…

部屋に入るとアナタは「はー」とため息をついて、マスクとキャップを外す

「おじゃま…していいの?」
「玄関でって言いたいですけど…どうぞ」

私…何やってんだろ…って思いながら
部屋に通す

「なにか飲みますか?」
「あ、うん…お願いしまーす」

インスタントコーヒーだけど…と
小さなローテーブルに置く

少しずつ寒くなっている夜に
あったかい湯気がたつ

「なんか…あったの?」
私の方を覗き込むアナタの目が…
また何も言えなくさせる

「仕事のこと?」
「ち、違います…」
「じゃあ…俺かな…原因は…」
「あの…」

マグカップを両手で包む

「ごめんなさい…相葉さん…」
「え?」
「その…ごはんに誘う…とか色々言って頂いて…うれしいんですけど…やっぱり無理…」
「やっぱり俺…のせいかーごめんね」

ちょっと寂しそうに項垂れて
アナタは天井を見上げた

「でも…あれだね…俺のこと色々考えてくれてたんでしょ?それだけでもうれしいな♪」

アナタはそんな風に考えるんだね…

「そんな風に言わないで…ください…」

「松下さん…あのさ?」
「はい?」

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