
気泡
第1章 *…ココロン…*
ひろ君が眠っている。
喉が痛い…
あたしは静かに煙草を持って
ベランダに出た。
…
煙草を吸う度
喉の痛みが増す…
外をぼんやり眺めていた
手すりに身をゆだねて…
下を覗き込む…
こっから落ちたら…
…死ねるかな
アホくさっ。
さっきの光景が頭をよぎった…
「んっ…はぁぁ-」
深呼吸してみたけれど
何度も頭をよぎる…
イラついた心を
落ち着かせるのに
吸っていた煙草を
左手の甲に押し当てた。
「はぁっっ…元通り。」
部屋に入り
窓の側に横になって
眠りについた。
何も考えずに。
どぅやったって。
明日は来てしまうから。
「…おやすみ。ひろ君。」
