
無防備に恋をした僕ら
第2章 それでよかった
2年になっても、もちろん友達の関係が崩れることなく…。
凛は変わらず俺に屈託のない笑顔で笑う。
「凛、俺この前すっごくいい曲聴いた!凛にも聴かせたい」
「へぇ、俺あんまり音楽とかわからないけど」
「絶対いいと思うって!じゃ、今日うち来る?」
実は音楽なんて、ただの口実で。
毎度毎度そんな口実を作っては、凛を家に呼んだ。
だから俺はえらく多趣味なひとと思われてるかもしれない…。凛が楽しそうだからいいけど。
凛は、俺といるときだけはほんとに楽しそうな笑顔を見せてくれる。それがどんなに嬉しいか。幸せか。
ああ、これが恋ってことなのかなあ、とふと思う。
