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無防備に恋をした僕ら

第1章 僕はひどく欲張りで


ある日、俺は逸留の部屋に呼ばれた。

「見せたいものがあるんだ」そう言われて。

多趣味な逸留はいろいろなものを持っていた。無趣味な俺は、逸留がそれを見せてくれるのが楽しかった。

だからこの日も、上機嫌で逸留の部屋に行った。


「凛、喉かわいてない?何か持ってくるよ」

「あ…うん、ありがとう」


逸留が部屋を出る。
俺は部屋を見渡した。この前来たときと、なんの代わり映えもない。
見せたいものってなんだろう。


そう考えているうちに、逸留が戻ってきた。


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