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僕には意味がない

第1章 壱

今日もまた、僕は人を斬る。


誰もいない路地裏。


人は僕を孤児と呼ぶ。


そして、『鬼』とも。




ターミナルを眺めながらふと思う。


昔聞いた話。

『桃太郎』だっけ?
鬼退治の話。


僕があの『鬼』なら、きび団子を貰ったら満足。


そんなものだろう?僕なんて。





「可哀想に。こんなに小さいのに」


低い声がして、僕は振り向く。



そして・・・・・気を失った。


とっても眠くて目を閉じた。

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