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僕には意味がない

第1章 壱

次にみたのは赤い炎。


漏電した電気。


目の前の液体は泡で包まれていく。


身体中に繋がれたコードは次々と切れて。


閉じ込めていたガラスのヒビは広がる。



シワだらけになった顔を男は見せつけていた。

目から涙を流し、男は叫ぶ。




『裏切ったのか!!この私を!』





なんのことかは理解出来なかったが、僕は確かに笑っていた。


男は手元のパネルを操作し、やがて動かなくなった。



僕も何だかぼーっとして、その場に倒れこんだ。

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