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僕には意味がない

第2章 弍

階段の下、スナックの隣のゴミ溜めには、小さな人混みができていた。


「何の騒ぎだよ。こりゃあ・・・」

階段を降りながらそう銀時が呟くと、後ろから新八が言う。


「人が倒れてたみたいですよ」

「たまじゃあるめーな・・・」

「たまさんなら、ほらっ」

新八が指差す場所は、人混みの中心。

朱色の髪の少女と緑髪の女性が立っている。





「銀ちゃーん、こいつ拾ってヨ」

少女が抱えているのは一人の男性。

歳は18、ぐらいか。


「犬じゃねーんだよ。つーか我が家にはもう犬飼う余裕もねーんだよ」


「ワーイ、ありがとね銀ちゃん!」

無邪気に笑うと、少女は階段の上へ男性を投げ捨てた。


「話聞いてた神楽ちゃん!?俺まだ何も理解出来てないんだけど!?」

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