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まさぐる手

第3章 第三章

青白く細い手に、自分の分身を弄ばれながら、それでも動けない。もう頭なんか洗ってられないけれど、シャワーは出しっぱなし。前屈みで股間を覗くような姿勢で五分くらいが経った(*った、不思議と)。

そのときには、恐怖で考えも及ばなかったが、どうも『その手』は、あまり竿の扱い方に慣れていないようだった。なんというか、細長い風船を手の中で転がすような、ゆったりとしたもので、激しいシェイクは行われなかった。

そうして私は、ヤバいなーヤバいなーと思いながら果てた。目をつむり、身体を小さく痙攣させた。シャワーの湯が無感動に同志をそそぎ落としていく。

と、数秒の後、ぼんやりしながら目を開けると、もうそこにあの手はなかった。混濁した思考の中で私は、明日は仕事を休み、近くの寺へ相談しようと、まどろみとともに考えていた。

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