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落ちこぼれの救世主

第1章 序章

冷酷な瞳で自分を見据え、手のひらを握りしめようとするディル。

そのディルに漂う威圧感に、ついにカイは根をあげる。

「あーーッ、わかった……わかりました!! い、居残り授業でもなんでも受けますから足首だけは勘弁してください!!」

カイはたらたらと汗を垂れ流し、両手を合わせてディルに助けを乞う。

それでもなお、ディルの目つきが変わらない。

なのでカイは、

「こ……今度から絶対とんずらなんてしませんッ、日々精進するんでどうかお助けを!!」

プライドをも忘れて、必死に懇願する。

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