記憶のカケラ
第4章 デート
「…亜梨紗?」
暗くてみえなかったけど亜梨紗の顔は赤くなってる気がした。
「…ほんとはね、手、つなぎたかったの。」
なんていうから亜梨紗が可愛くて俺は笑って亜梨紗の手を握った。
亜梨紗が一瞬びくりと動く。
困ったような、照れた顔で俺を見る亜梨紗が愛おしくて握った手を引っ張ってそのまま抱きしめた。
「遼っ!?」
びっくりした亜梨紗は俺を呼ぶ。
「…ごめん。…抱きしめたくなったっつーか…。」
照れてどもる俺を亜梨紗は笑って
「うん。私もかも。」
と抱きしめかえしてくれた。