エロマッサージ
第3章 第三章
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こんばんは、高坂さん。
今日は仕事が終わってから、駅前の喫茶店に行ってきたんです。
いつも高坂さんが飲んでる紅茶は何ですか?
とてもいい香りなので、気になります。
ところで、明日の午後三時から予約したいのですが、空いていますか?
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「送信…っと」
液晶をタップすると、私はベッドの上に仰向けになりながら目を閉じ、端末を胸に抱いた。
四、五分経つと、ヴーヴーと端末のバイブレーションが鳴った。
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こんばんは、安藤様。
お仕事お疲れ様です。
紅茶は、内緒です。私も好きな香りなので、気に入って頂けて幸いです。
もしよければ、今度ご馳走します。勿論、ご来店時に。
余談長々とすみません。
明日の午後三時からの予約は可能です。
ご来店頂ける三時を心よりお待ちしております。
高坂
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「……だよ、ね」
まるでプライベートのお誘いを受けたような文面を、文末に解いていた。
客と店主。それだけ。
プライベートの関係なんて…あり得ない、こと。
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返信ありがとうございます。
では、明日の午後三時お店に向かいます。
紅茶、楽しみにしていますね!
おやすみなさい。
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