エロマッサージ
第3章 第三章
(なら、この甘さは…)
なんなんだろう。はたまた、アールグレイではない?
いや、でも……アールグレイに酷く似ている。いや、アールグレイだと思うんだけど…。
もう一口、喉を落とす。やっぱり、馨りもよければ味もいい。なんの紅茶か教えてもらいたいものだ。
「…ご馳走様でした。とても美味しかったです」
そういってカップを置き、細いカウンターの上で高坂さんの方に軽く押す。飲み終えたという表現だ。
高坂さんは満足そうに微笑み、「それではマッサージに移りましょう。お着替えはいつものところで」とテンプレな言葉を並べた。
そして、私は素直に従うのだ。
***
ギッ……とベッドが軋む。
「……んっ…」
「………っ、ミカサ…様」
「こう、さか……さ、んっ」
背中を解すところから始まったマッサージは、今にはもう汗と愛液が混じるものになっていた。
高坂さんの指が、私の中に沈んでゆく。
昨晩の自慰行為より、何倍も快楽を得られる。
「もっと…乱暴にして、いい……ですっ、からぁ…」
指を挿入して、出して…の繰り返しをしていた控えめな高坂さんに、そう告げる。
するとその途端、中に入っていた指が関節で曲がり、膣内を押す。
「あっ…!……っ、だめ、気持ちいっ……そこ、ぁ…!」
ぬる、と出た指がクリトリスを捏ねくりまわす。それが切っ掛けで、イッてしまう。
「…っはぁ、…はあ……高坂さん……」
「……いつもより、色っぽいですよ?…ミカサ様…」
「…何ででしょう。身体が熱くて…」
ぼーっとする。
まるで熱でもあるかのように。