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三日月の夜に

第2章 猫との暮らし

星夜はその白い猫に、ルナという名前をつけた。

月のキレイな夜に見つけたからだ。

ルナは、透き通るガラス玉のような目をしていた。

汚れのない美しい目で、じっと星夜を見つめるのだった。


この猫は、何か言いたいことがあるのではないかと、星夜は時々思った。


ルナは物怖じしない性格で、星夜にも花織にもよくなついた。

星夜の隣で丸くなって眠るのが好きだった。


花織も、ルナのために色々な用品を買い集め、二人の間の空気が少しだけ前に戻ったように感じられた。

ルナがいることで、二人に会話が戻っていた。

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