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三日月の夜に

第2章 猫との暮らし

そんなある日のことだった。


帰宅してみると、ルナの姿が見当たらない。


電気が消えていて、花織はまだ帰宅していないようだったが、窓があいていた。


心臓が止まった気がした。


窓があいていて、そこからルナが外に出てしまった!


星夜は血相を変えて飛び出した。


地面に腹這いになって、車の下も探した。

茂みもかきわけてみた。

よその家の庭までのぞいた。


しかしルナは、どこにもいなかった。


星夜は、途方に暮れた。


ルナが、いなくなってしまった…………。


立ち尽くす星夜を見つめる姿が、淡い三日月に照らされていたが、星夜は気付かなかった。

星夜は絶望して、うちに帰った。

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