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三日月の夜に

第3章 疑惑

それから、彼女は姿をあらわさなかった。

一体どこから来て、どこへ行ってしまったのか。

名前すら知らない。


ただの夢だったのだろうか?


それから、星夜とルナ二人の生活が始まった。

星夜は残業をやめて、まっすぐうちに帰るようになった。

花織は帰ってくる様子がなかったが、仕事には普通に来ていた。

星夜には必要なこと以外話さず、新人薬剤師の男の子とばかり一緒にいた。

まるで、夫婦ではないみたいだった。

恋人でもない。

ただの同僚みたいだった。

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