テキストサイズ

三日月の夜に

第4章 淡い恋心

また幾日かが過ぎた。

店を出ると、三日月がキレイに見えた。


確か、ルナを連れて帰ったのも、こんな三日月の夜だったな。

そう思いながらうちに入ると、空気がいつもと違った。


窓があいていた…………


ルナがいなかった。


星夜は、今度はあまり驚かなかった。

ルナは、たまにいなくなる。

2日か3日くらいすると、また帰ってくる。

このまま帰ってこなかったら………そう思うと不安だったし、事故にでもあったらと思うといてもたってもいられない思いがしたが、なぜか、また帰ってくる確信があった。

星夜は、大きくため息をついてソファに深くこしかけた。


ふいに、そよ風にそよぐカーテンの影に、誰かの気配を感じた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ