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三日月の夜に

第4章 淡い恋心

彼女は、少し星夜から離れて、まぁるい大きなうるんだ瞳で、じっと星夜を見つめた。


「また会いに来るわ……月に一晩だけ…必ず、毎月。その都度、隣にいさせてね…」

「君は、どこから来るんだい?名前は?普段はどこで何をしているの?君のこと、僕は何も知らない。もっと色々知りたいんだ」


星夜は、女性にこんなに自分から色々と質問をなげかけたことは記憶になかった。

これほど、熱くなったことは、今までなかった。


彼女は、そっと柔らかな手で星夜の口をふさいだ。


「だめ………何も聞かないで、お願い…」

「キスしても、いいかな……?」

彼女はかすかにうなづいたように見えた。

星夜は、そっと、優しく、情熱的な口づけをした……………。

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