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三日月の夜に

第4章 淡い恋心

心が、身体が、毒におかされていくように、心地よく熱くしびれていった…………。



気がつくと、星夜は床で眠っていた。

朝陽を感じてはっと目がさめた。


彼女はいなかった。

そのかわり、夢ではなかった証拠に、彼女の長い黒髪が一本残されていた。


なんて甘い夜だったのだろう。

星夜はその余韻に浸っていた。

幸せだった。

ここ何年も感じたことのないくらいに幸せだった。

いや、かつて感じたことのないくらいに。


まるで魂をわけあったような口づけだった……。

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