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三日月の夜に

第5章 確信

別に、妻がいなくなった生活は、これまでと特に変わらなかった。


共働きだったので、星夜が帰宅しても部屋は暗いし、食事や風呂の用意もされていなかったし、寝るのもソファだったから、不便も寂しさも感じなかった。


ただこれまで以上に、勉強をしたり、学会に出席することが多くなった。


やっぱり、こういう方が自分にはむいてる。

薬局は辞めて、研究職にうつろうかと思うのだが、このタイミングで辞めては、花織とのことを疑われて変な噂がたつかもしれない。

花織に嫌な思いはさせたくなかった。


ルナは、これまでよりも甘えるようになった。


今までは隣にいるのが好きだったが、花織がいなくなってからは膝にのるのが好きになった。


星夜は、月齢カレンダーを購入した。

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