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三日月の夜に

第5章 確信

星夜はあきらめかけたが、ベランダに出てみた。


ハーネスが、なぜか外されていて、落ちていた。


星夜はハーネスをひろい、遠くを見つめた。


まだ、作戦は残ってる。

きっと、彼女があらわれるはずだ。


そうしたら………。


真実を知るのは、少し怖い。

しかし、全てを知って受け入れたい。


何がわかるのだろう。

たとえ何がわかったとしても、彼女を思う気持ちはきっと変わらないだろう。


でも、彼女に嫌われてしまったら?

秘密を覗き見ようとするなんて、破廉恥だと思うだろうか…。


花織の時は、こんな風に思わなかった。

仮に星夜の何かの言動で軽蔑されたり嫌われたりしても、まぁ仕方ないな、彼女は自分とは全く違う人種なのだから、つりあわなくて当然だと思っていた。

しかし、彼女のことは、そう割り切れない。

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