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三日月の夜に

第6章 愛のために

翌朝気がつくと、やはりいつのまにかソファで眠っていて、彼女はいなくなっていた。

まるで全てが夢だったかのように、寂しさがおそう。

しかし、それで終わりにはしない。

息をひそめるように、星夜はただ待った。


その翌日、ルナが帰ってきた。


「ルナ、おかえり。どこへ行っていたんだい?」


星夜はルナを抱き上げた。


首に、何かが光っている。


胸がたかなった。


白い毛をかきわけると、それはペンダントだった。

シルバーに、クリスタルの…………。


「君は!」


思わず声をあげると、ルナは驚いて飛びおり、うちを出て行ってしまった。


「ルナ!!戻ってきてくれ!」

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