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三日月の夜に

第6章 愛のために

「待って………君を失いたくない…!なんとか、なんとかして、一緒にいられる方法はないのか……こんなに愛しているのに。はじめて、こんなに愛する人に出会ったのに。君を失うくらいならいっそ………………」

彼女はまぁるく宝石のように輝く瞳で星夜をのぞきこんだ。

目と目があった。


その瞬間。

二人は同じ気持ちであることを知った。


一緒にいるためなら、何を失ってもかまわない。
何を捨ててもかまわない。

そのためになら、何もできないことはない。



「1つだけ…方法が。でも、もう二度と戻れない。

あなたは………あなたは……人間界を捨てられる?」


「どういうこと?」

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