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愛するが故の奇跡

第3章 15年前

次の日俺は、公園のベンチに座っていた…
約束の1時間前から爺さんを待っていた…

そして約束の時間…爺さんがやって来た。

「準備はいいか?」

「あぁ…」

「では目をつぶれ!」

俺は目を閉じた………


10分ぐらい経っただろうか…
爺さんは何も言わない…
恐る恐る目を開けると…

そこに爺さんは、いなかった…

「爺さん!…爺さん!…」

なんなんだ?
やっぱりからかわれていたのか?

ベンチに座り1時間ほど待ったが…
爺さんは来ない…

訳がわからない…
一体なんだったのか?

それから2時間爺さんを待っていたが…
結局爺さんは現れなかった…

急に肩の力が抜け…俺は家へと歩き始めた…

暫く歩いていると…
何かが違う…
景色だ!
いつもと周りの雰囲気が違う…

まさか!!

俺は急いでコンビニへ走った…
コンビニに入り新聞を手に取った…

日付を見ると…

「戻ってる…15年前に戻ってる…」

爺さんの言った事は本当だった!!
俺は、当時彼女と同棲していたアパートへ行く事にした。

ここだ!このアパートに間違いない…
ここに、葵が………

葵に逢える…………




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