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愛するが故の奇跡

第4章 奇跡の再会

俺は、それから暫くアパートの前で、葵が出て来るのを待っていた…

でも葵は出て来なかった…

明日の昼間訪ねてみよう…
そう決めて、その場を後にした…

その時だった…

前から女が歩いて来る…

葵だ!!

身体が震える…
今…俺の目の前に葵がいる!!

彼女に見惚れていて、持っていた携帯を落とした事も気づかなかった…

「あの…」

はっ!…

「携帯落としましたよ。」

彼女が、その携帯を拾い俺に差し出した…

「あっ…ありがとう。」

受け取る手が震える…

数秒目が合う…

「た け る……?」

「えっ?」

「あっ…すいません…知っている人に、似てたものですから…つい…」

嬉しかった…
葵に呼ばれたのは15年振りだから…

「あ…葵…そうだよ…建だよ…」

「えっ?本当に建なの?」

「あぁ本当だよ…葵…」

俺は、これまでの経緯を葵に話した…
もちろん葵が殺される事は隠して…
すべて話し終えると…

「そっかぁ…建が、建って言うんだから間違いないね」

「今日は無理だから明日家に来て(笑)」

「いいのか?」

「当たり前だよ。だって建なんでしょ(笑)」

「あぁ…」

「だったら気にする事ないよ〜(笑)」

「ありがとう葵。信じてくれて……」

涙が止めどなく溢れ出る…

「もぉ〜泣かないの(笑)」

「じゃあ明日待ってるね。」

そう言って葵はアパートへと歩いて行った。




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