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運命に導かれて

第3章 甘い気持ち

朝早くにディアナの家の前に立ち、オルフェウス王子はドアを見つめた。



ディアナに、会って行こうか?

一度は、話をしなければならないだろう。


だからといって、女性一人の家にこんなに早い時間に訪ねるのはマナーに反する。


会うのなら、人目につかない屋外が望ましい。


そう思っても、なかなか離れられなかった。

すぐそこにいるのに。
ここまで来たのに。

それでも会わないなんて。


隣の家の敷地から、ニワトリの鳴き声が聞こえ、オルフェウス王子ははっと我にかえった。


自分はどうしたのだろう。

なぜ、そんなにも去り難かったのか。

オルフェウス王子は城へと戻って行った。

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