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運命に導かれて

第4章 秘密の恋

オルフェウスはたびたび、ディアナに贈り物を持ってきた。アクセサリーや洋服などだ。

しかし、残念ながら普段それを身に付けて外出することはできなかった。

“外側”では浮いてしまい、目立ちすぎて、一体ディアナはどうしたのかとあやしまれてしまうからだ。


「正式に迎え入れることができたら、いつもこんな格好ができるようになるよ」

オルフェウスは満足そうに言った。
ただでさえ美しいディアナが、着飾るとさらに美しくなるのが嬉しかったのだ。

まるで、どこかの姫のようだ。

いや、どこの姫にも劣らなかった。


「わたしの愛しい姫君」

オルフェウスは慈しむようにささやいた。

「わたしの王子さま」

ディアナが答える。


二人は手を重ねあわせた。

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