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運命に導かれて

第4章 秘密の恋

それから、ささやかな葬儀が行われた。
ミアキスは、姿を見せなかった。

埋葬が終わると、オルフェウスがかけつけた。


人が集まる時には、側にいられなかったのだ。


オルフェウスはディアナを見るとすぐに抱き締めた。


そばにいてあげたかった、そう伝えていた。


「君を一人にはしない。ディアナ。君を苦しませはしないよ。」


ほどなくして、オルフェウスはディアナに機織りの機械を送り、ディアナは娼婦をやめて、それで生計をたてられるようになった。ディアナ一人ならそれで充分だった。


これで、ディアナを苦しませていたものの1つからは、解放することができたと、オルフェウスは思っていた。

もう長くは待てない。

一刻も早く、ディアナを認めてもらいたいという気持ちが強くなっていた。

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