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運命に導かれて

第2章 結婚相手を探して

王子には、許嫁のことの他にも、心に秘めていることがあった。


この世界のどこかに、必ず運命の相手がいるはずだ。

前世で結ばれていたかもしれない。

その人と一緒になるために生まれてきたのかもしれない。

とにかく、そういう不思議な固い絆で結ばれあっていて、出会った瞬間にはっと息が止まるような、この人だ!と直感するような相手を、求めていたのだ。



どこかに、必ずいる。

探しに行かなければ、向こうからはやってこないのかもしれない。


王子は、運命の相手を求めて、時々城を抜け出して町を歩いた。


この日も、あてもなく町を散歩していた。

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