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運命に導かれて

第4章 秘密の恋

オルフェウスが贈ったドレスやアクセサリーを身につけたディアナは、本物のお姫様のようだった。


実際、城の者たちは、王子がディアナをエスコートして城に入るのを見て、どこかの国の姫がやってきたのだと思い込んだ。


顔あわせには、盛大な晩餐の席が用意された。

王と王妃、オルフェウス王子とディアナが列席した。


豪華絢爛な城にも、ディアナの美しさは劣らなかった。


王も王妃も、感心してディアナにみとれた。


“外側”の住まいで娼婦をしていたと聞いていたが、食事の作法はさまになっていた。

どこからどう見ても、高貴な家柄出身とした思えない。


少し話してみても、容姿だけでなくその心もまた美しいことはすぐにわかった。

王子の嫁として、まさにふさわしい淑女だった。


すぐに、ディアナのための部屋が用意された。

正式に結ばれるまで、城で暮らし、慣れるためだった。

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