テキストサイズ

暗い少女は明るい少女?

第16章 修学旅行記2

僕は滝と言うものをあまり見たことがないと思っている。これは少なくとも僕の記憶の中での話だ。
幼いころに軽井沢だとか横浜だとか行ったそうだが僕は覚えていない。なんだか悔しく思ってしまう。
ドドドドッー
滝はとめどもなく水が落ちる。
神秘的に感じた。

「凄いなあ…。」

僕は呟いてしまった。

「自然の神秘ね。」

美奈が言う。

「地球温暖化などの影響により自然が失われつつある。この滝もいつか見られなくなったりしなければいいけど…。」

灰音がしんみりした顔で言う。

「灰音は真面目ね。」 

すみれが灰音を覗き込んで言う。
純が場の空気を変えるように言った。

「あそこの土産屋さん、ちょっと覗いて見ようぜ!」

その時、理美がパッと後ろを振り返った。

「理美?」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ