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暗い少女は明るい少女?

第18章 修学旅行記4

「でも、どうするの?場所が分かっても助けに行くにはここを出なきゃいけないし。そもそも先生に見つかって止められるわ。」

夏月が言う。
理美が重ねて言う。

「そもそも乗り込んだらその後どうするの?」

それを聞いてすみれはにっこり笑った。

「ご心配なく。」

取り出したのは…
カギ?

「どうしたの?それ。」

「倉庫の鍵みたい。昨日、部屋のベッドの上に紙に包まれておいてあったの。私が行くわ。」

すみれの勇気には感心するが僕は引き下がれなかった。

「行くなら僕が行くよ。カギ貸して。」

僕は早口でそう言うとすみれからカギをひったくると凄い速さで館内を突っ走り外に出ることに成功した。
そして、バス停から横浜行きに飛び乗り、港に最寄りの駅で降りた。

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