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暗い少女は明るい少女?

第30章 危険な夏休み

「俺が犯罪者だって言いたいのか?」

いきり立った干川に対し僕は静かに返した。

「だから言ったろ?極端すぎるって。例えを言ったまでだ。」

如月は先生を振り返って言った。

「母さんは先生として話をするって言った。でも親だろうが先生だろうが子供の争いには口を出して欲しくない。ここは俺たち子供でカタを付ける。」

「空…」

「いつまでも子供じゃいられないよ。少しは自立しなきゃ。」

僕は如月を見つめ、ハッとした。
いつもは何とも思わない如月の顔がひどく繊細で大人びて見えた。

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