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暗い少女は明るい少女?

第35章 倉敷へ

「このきび団子だろう?」

紅が僕に聞き、僕はこくんと頷いた。
相沢さんが言った。

「多分アイビースクエアなら売ってるでしょうけど高いかもしれないね。おいしいけどお土産類って高いから。」

喫茶店を出た途端、携帯の電子音が鳴った。
いつもは大学の授業中に鳴ってはマズイと思い、マナーモードにしている僕も今日はマナーモードを切っていた。
ディスプレイには『水沢灰音』と表示されている。

「もしもし、灰音?」

僕は首を傾げて電話に出た。

「柊一、今日も部屋でゴロゴロしてるの?こんないい天気なのに。」

どうやら実家の方も天気がいいらしい。

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