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暗い少女は明るい少女?

第38章 何が正解?

ガチャ
ドアがパッと開いて僕はハッと顔を上げた。
よく見知った顔だった。

「柊一!お前どうしたんだ?」

純である。

「…別に。」

「『別に』って何もない訳じゃないだろ。鼻血出して。」

「鼻血が勝手に出ただけだ。」

もちろん純がこんな簡単な嘘に騙されるはず無かった。
僕は床を拭き終わると立って言った。

「お願いだからもう何も聞くな。頼むから…」

僕は静かにそう言って部屋を出て自転車に乗って家まで帰って自分の部屋に飛び込むとベッドに突っ伏した。

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