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相沢さんが言ったとおり、歩いてすぐのところに病院があった。

｢ほう。通りすがりで?｣

メイド服のお姉さんを見てくれた年配の優しそうなお医者さんが少し驚いた顔をした。
僕たちは患者の保険証も何も持ってなかったので外来の受付で事情を話したら診てくれた。

｢どんな感じですか？｣

灰音が聞くと医者ははっきりと答えた。

｢軽い肺炎だね。あの子、メイド喫茶のバイトの大学生の春川瑠奈(はるかわるな)さんという子らしい。あの子が学生証を持ってて良かったよ。｣

医者は続けて言った。